沖縄の次に梅雨入りが早い奄美大島。
場所的には、沖縄と鹿児島のちょうど中間に位置しているのですが、
その梅雨入りは、いつくらいなのでしょうか?
気になりますよね。

それとも早まるのか、遅くなるのか・・・

そこで、気象予報士の私が、
奄美地方の梅雨予想をしたいと思います。
梅雨入り・梅雨明けの時期は、
直近の天気図を確認しないと、はっきりした予想はできませんが、
ここでは、例年の平均との比較からおおよその時期を予想しています。
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奄美の梅雨入り例年の平均はいつ?
奄美地方の梅雨入りは、
以下の条件を判断して、鹿児島気象台が発表します。
- 晴天が2日以上続いたあとに前日と本日が雨。
- 梅雨前線がある。
- さらにその後1週間の天気予報が5日以上雨または曇り。
そうして出された梅雨入りの平年値は、
5月11日頃となっています。
梅雨入りは、
鹿児島気象台の方
「梅雨入りしたとみられる」
と発表します。
「梅雨入りしたとみられる」というあいまいな表現をしているのは、
梅雨入り・梅雨明けの判断は難しく、
あとで天気を振り返って、9月に変更されたりすることがあるからです。

たしかに、梅雨入り発表の後に、晴れたりすることがあるよね。
梅雨入りの平均は1951年からのデータ
梅雨入り・梅雨明けの平年値は、1951からの平均です。
これに対して、
気温・降水量・日照時間の平年値は、10年ごとの更新なんです。
たとえば、
2001年~2010年までは、1971~2000年の観測値の平均、
2011年~2020年までは、1981~2010年の観測値の平均、
といった感じです。
平均をとるときは、できるだけ多くのデータがあったほうがいいとは思うのですが、
1951年頃の日本と現在では、
平均気温が変化したりするなど環境が変わってきているので、
もう少し、現代に近い期間での平均も調べたほうがいいのではないかと思い、2000年以降の梅雨入りの平均も調べて予想することにしました。
2020年の奄美の梅雨入り予想
奄美の梅雨入りの平年値は
5月11日頃でした。
では、2020年の梅雨入りは?
結論から先にお伝えすると、
5月12日~26日の間と予想します。
その理由は、近年の梅雨入りの傾向です。
2000年以降のデータを表にしてみました。
年 | 梅雨入り | 平年(5月11日)との差 |
2000年 | 5月26日ごろ | +15 |
2001年 | 5月 6日ごろ | -5 |
2002年 | 5月 8日ごろ | -3 |
2003年 | 5月13日ごろ | +2 |
2004年 | 5月14日ごろ | +3 |
2005年 | 5月 5日ごろ | -6 |
2006年 | 5月11日ごろ | 0 |
2007年 | 5月26日ごろ | -16 |
2008年 | 5月22日ごろ | +11 |
2009年 | 5月18日ごろ | +7 |
2010年 | 5月 6日ごろ | -5 |
2011年 | 4月30日ごろ | -11 |
2012年 | 5月13日ごろ | +2 |
2013年 | 5月10日ごろ | -1 |
2014年 | 5月5日ごろ | -6 |
2015年 | 5月19日ごろ | +8 |
2016年 | 5月16日ごろ | +5 |
2017年 | 5月13日ごろ | +2 |
2018年 | 5月27日ごろ | +16 |
平年より梅雨入りが早かった年を-(マイナス)、
逆に遅かった年を+(+)として計算すると、
合計は、18
これを19で割ると、0.947・・・・となり、
小数点第2位以下を四捨五入して、およそ0.95となります。
つまり、平年の5月11日より0.95日遅くなるため、
2000年以降の平均は、
5月12日頃ということになります。
そして、2020年がこれより早まるか遅くなるか、ですが、
そこで注目したいのが、過去5年間のデータです。
奄美の梅雨入りは2015年以降遅い傾向
なんと、2015年に梅雨入りが5月5日と、平年より6日早くなって以来、
2016年以降、下のグラフのように平年より遅くなっています。
年 | 梅雨入り |
2014年 | 5月5日ごろ |
2015年 | 5月19日ごろ |
2016年 | 5月16日ごろ |
2017年 | 5月13日ごろ |
2018年 | 5月27日ごろ |

2000年以降の平均である5月12日より遅い梅雨入りとなるでしょう。
そのため、2020年の梅雨入りは、
5月12日~26日の間と予想します。

平年より梅雨入りが遅くなっているよね。
【関連記事:2020年の沖縄の梅雨入り・梅雨明けはいつ?】