こんにちは。
気象予報士ともみです。
梅雨が明けると、東海・中部地方の暑~い夏が始まります。
夏への準備もしておきたいですし、
梅雨の間出来なかった屋外での計画なども立てたいですよね。
そこで、ここでは、気象予報士の私が、
2020年の東海地方の梅雨明け予想をしたいと思います。
梅雨入り・梅雨明けの時期は、
直近の天気図を確認しないと、はっきりした予想はできませんが、
ここでは、平年値からおおよその時期を予想しています。
東海地方とは次の4県です。
- 静岡県
- 岐阜県
- 三重県
- 愛知県
クリックできる目次
東海地方の梅雨明けの例年の平均は?
東海地方の梅雨明け宣言は、
名古屋地方気象台が、以下の条件を判断して行います。
- 雨が2日以上続いていた後、前日と本日が晴れ
- 週間天気予報で5日以上が晴れ(または一部曇り)
- 梅雨前線が北上し、戻ってこないと判断されている
そうして出された梅雨明けの平均は、
7月21日ごろとなっています。
【関連記事:東海地方以外の梅雨明け情報はここをクリック 】
梅雨明けなのか、それとも単に梅雨の晴れ間なのかの判断が難しいため、
梅雨明け宣言は、数か月後に振り返って変更されることもあります。
ということは、
毎年、気象庁の方が吟味して梅雨明けの日が決まっているから、
記録として残っているのは正確な値ということなんだね。
そうだね。
だから、ここでは、
過去のデータの平均から、おおまかな傾向をつかんで、
2020年の梅雨明けを予想しているよ。
2020年の東海地方の梅雨明け予想!時期はいつ?
結論から先に言うと、
7月11日~7月26日頃ではないかと予想します。
その理由は以下の2つ。
- エルニーニョ現象の影響はない
- 例年の平均からの傾向
1. エルニーニョ現象の影響はない
【関連記事:エルニーニョ現象とは?】
このエルニーニョ現象ですが、
実は、梅雨明けの時期に影響を与えると言われています。
以下のグラフを見てください。
特に西日本で、エルニーニョ現象が発生している年は遅くなる傾向があります。
引用:気象庁
ただ、東海地方は、
西日本の場合と異なり、例年並みが47%と最も高くなっています。
このためエルニーニョ現象の影響はほぼ受けないと考えられます。
そのため、例年の平均から予想をしていきたいと思います。
2. 例年の平均からの傾向
東海地方の梅雨明けの平年値は、
7月21日頃です。
そうすると、2020年も
7月14日~7月28日頃に梅雨明けするのではないかととも思えます。
ただ、実はこのデータ1951年からのものなのです。
そう、すごいよね。
でも、平均をとるには、期間が長いような気も・・・。
気象庁では、
気温・降水量・日照時間の平年値を計算する場合は、
10年ごとに更新するんですね。
たとえば、次のようになります。
2001年~2010年までは、1971~2000年の観測値の平均、
2011年~2020年までは、1981~2010年の観測値の平均、
そのため、梅雨明けに関しても、
現代に近い期間で平均を出してみたいと思います。
年 | 梅雨明け | 平年(7月21日)との差 |
2000年 | 7月16日ごろ | -5 |
2001年 | 7月 2日ごろ | -19 |
2002年 | 7月20日ごろ | -1 |
2003年 | 7月31日ごろ | +10 |
2004年 | 7月13日ごろ | -8 |
2005年 | 7月18日ごろ | -3 |
2006年 | 7月26日ごろ | +5 |
2007年 | 7月27日ごろ | +6 |
2008年 | 7月12日ごろ | -9 |
2009年 | 8月 3日ごろ | +13 |
2010年 | 7月17日ごろ | -4 |
2011年 | 7月 8日ごろ | -13 |
2012年 | 7月23日ごろ | +2 |
2013年 | 7月 7日ごろ | -14 |
2014年 | 7月21日ごろ | 0 |
2015年 | 7月24日ごろ | +3 |
2016年 | 7月28日ごろ | +7 |
2017年 | 7月15日ごろ | -6 |
2018年 | 7月 9日ごろ | -12 |
平年より梅雨入りが早かった年を-(マイナス)、
逆に遅かった年を+(+)として計算すると、
合計-48
これを19で割ると、-2.526・・・となり、
小数点第2位以下を四捨五入して、およそ-2.5
つまり、2000年以降の平均だと、
1951年からの平年値の7月21日より2.5日早い梅雨明けとなります。
この傾向が2020年も続けば、
7月11日~7月26日ころに梅雨明けするのではないかと予想します。
【関連記事:日本各地の梅雨明け時期はここをクリック】
梅雨が明けると東海地方の暑い夏到来!
梅雨が明けると、東海地方の、あの暑い夏がやってきます。
東海地方は全国的にも暑い地域として知られていて、
なんと歴代最高気温ランキング1位2位は岐阜県で、
上位10位内に、岐阜県3つ、静岡県1つと、実に4つも東海地方からランクインしているんです。
さらにさらに、愛知県も13位、15位と続きます。
- 岐阜県など内陸部は盆地になっていて、熱がたまりやすい
- 名古屋の都心部のヒートアイランド現象
- 太平洋側からの海風が紀伊山脈を越えたあと、高温の下降気流となるフェーン現象
まず1つ目。
盆地は、周りを山に囲まれているため、熱がどんどんたまっていってしまうからです。
盆地のイメージ図↓
そして2つ目。
名古屋のような大都市では、人口も多く、産業も発達しています。
そのため、人間活動によって熱が大量に放出されたり、
アスファルトやコンクリートから熱が反射されたりするからです。
引用:気象庁
最後に3つ目。
東海地方の南西には紀伊山脈があります。
夏は太平洋からの海風が、この紀伊山脈の斜面にそって、山を登り、いったん空気が冷やされます。
空気が冷やされると、空気の中にあった水分が蒸発していきます。
そうして水分のなくなったカラカラの空気が、
山のしゃ面にそって山を下るときに、高温になるからです。
引用:気象庁
梅雨の季節のジメジメしたぐずついた天気も困るけど、
暑い夏も辛い・・・