この記事でわかること
雷が鳴っている時、家の中は安全か?というのは気になるところですよね。
実は、家の中にいても雷が入る場合があるんです。
注意しなければならないことは何でしょうか?
自宅での雷対策として家電やコンセント、ブレーカーの便利な情報とは・・・?
必ずしも安全とは言えない場合があるんだよね。
これから解説するね。
こんにちは。気象予報士のともみです。
雷が鳴っている時、屋外よりは家の中は安全です。
建物中での人への事故例は、非常に少なくなってきています。
が、
注意しなければならない場合があります。
結論から先にお話すると、次の4つ。
- 家電からは離れる
- 金属管に注意
- 落雷への停電への対策
- コンセント・ブレーカーを落とす
それぞれについて、お伝えしていきますね。
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【雷の対策】家の中は安全か?
雷雨の時、家の中にいれば、すくなくとも雷の直撃を受ける心配はありません。
特に鉄筋コンクリートの建物や、屋根と壁が鉄骨と鉄板で出来ている建物の中は安全といえます。
木造の建物もほとんどは安全ですが、ただ、壁がなく柱だけの小屋「あずまや」や、仮小屋、テント内では避雷針がないため重傷事故が起きています。
こういった建物内では、しゃがんで姿勢を低くして雷が過ぎ去るのを待ちます。
では、話を「家の中」に戻しますね。
実は家の中にいても、雷が入ってくる場合というのがあります。
それは次のような時です。
- 電線やテレビのアンテナに雷が落ちて、家に入ってくる(直撃雷)
- 地面や木に雷が落ちて、それが電線へ誘導されて、家に入ってくる(誘導雷)
- 別の建物に雷が落ちて、それが電線を通って、家に入ってくる(逆流雷)
そして、このように家の中に侵入してきた雷によって、しびれ・痛み・ヤケドなどの障害を受けることがあります。
まれな例ですが、感電死した例もあります。
注意しなければならない点と一緒に見ていきますね。
【雷の対策】注意点4つ!
家の中にいるときに、雷が鳴り出した際の注意点は次の4つ。
- 家電からは離れる
- 金属管に注意
- 落雷への停電への対策
- コンセント・ブレーカーを落とす
それぞれを見ていきますね。
① 家電からは離れる
雷は、屋外からの電線とつながった電気器具、電話線に接続された電話器、柱や壁を伝わって屋内に入ってくる場合があります。
電線を通して、人の体に高い電圧が加わる恐れがあるので、電話線につながる電話器、FAX、コンセントにつながったパソコンには触れないようにしましょう。
とてもまれではありますが、雷雨中に電話をかけていて、雷による電圧で感電死した例があります。
感電死はまれですが、そこまでならなかったとしても、しびれを感じるのは、時々聞かれる話です。
そのため、家の中にいるときは、以下からは1m以上離れたほうが安全です。
- 冷蔵庫や照明器具などの家電製品、
- 天井・柱・壁
家電の中でも、テレビは特に危険です。
屋外のアンテナに落雷すると、テレビが非常に高い電圧になるため、テレビからは2m以上離れたほうがいいでしょう。
電線やコンセントにつながっていないものは触ってOKです。
たとえば、次のようなものです。
- 電源コードに接続されていない電話の子機
- スマートフォン
- ラップトップ型ノートパソコン
参考文献:日本大気電気学会「雷から身を守るには」
② 金属管に注意!
水道管や配水管などの金属管を雷が伝わってくることがあり注意が必要です。
炊事・洗濯はやめたほうが安全です。
またガス、水道のコックなどからは1m以上離れましょう。
雷が鳴っているときお風呂やプールに入っていると、水道管からの感電の恐れがないとはいえないので避けたほうが良いと思います。
水道管や排水管などの金属管などを伝わり、雷の高電圧が屋内に侵入する恐れがあります。落雷時には、入浴などは避けた方がより安全です。
③ 落雷による停電への対策
自分の家に雷が落ちなくても、木や地面などへ落雷し、それによって停電が起きることもあります。
実は、停電の半分以上が落雷が原因で発生していると言われています。
停電したときのために、蓄電池や自家用発電機を準備しておくと安心です。
④ 家電のコンセントを抜く・ブレーカーを落とす
雷によって、大きな電流が流れ込むことで、家電製品やパソコンが故障したり、火災が発生するおそれがあります。
それにパソコンには大切なデータもいっぱいあるから故障したら困る。
雷は、電線・電話線・アンテナ・コンセントなどを通して入ってきても、ほとんどの場合、地面とつながっている接地線(アース)へほとんどは抜けていきます。
ところが、
その通り道に家電製品やパソコンがあると、電流が流れることで誤作動を起こしたり、発火させてしまったりするのです。
ひとくちメモ
接地線(アース)とは?
洗濯機や電子レンジなどの家電製品と大地を電気的に接続すること。
とくに、パソコンやテレビなどは、電気のコンセントと通信回線の2つが外部とつながっているものが多いため、雷の入ってくる危険が2倍になり、被害が増えています。
また家電製品や情報・通信機器に組み込まれている電子回路は、高性能かつ省電力化されており、落雷時の高い電圧への抵抗力がより弱くなっており簡単に壊れてしまいます。
そのため、雷が鳴り出したら、コンセントを抜いたり、ブレーカーを下げるなどの対策が必要になるわけです。
とはいえ、
外出中だと、コンセントを抜いたりブレーカーを落としたりできないですよね。
外出中に自動的にブレーカーを落とすこともできる
最近は便利な製品が出ていて、雷の電流が流れると、自動的にブレーカーが落ちるようになっているものがあります。
また、コンセントについても、雷対策が内蔵された電源タップが販売されています。
落雷によって異常な電流が流れるのを雷サージといいますが、その雷サージを吸収してくれるものを内蔵しています。
ただ注意点があります。
電源タップは、いったん雷サージを吸収すると内蔵が壊れてしまうので、効果は1回きり。
そのため、一度、落雷から防御してくれた電源タップは買い替える必要があります。
雷サージを吸収しているか否かをランプで知らせてくれる作動付きランプのものがあります。
ランプがついていれば、まだ雷サージを吸収していないので使えますが、ランプが消えていれば、すでに雷サージを吸収しているので、新しく購入する必要があるということになります。
さらに他にも、雷対策を強化したい場合の方法があります。
雷から電気・電子機器を守るには?
家の中の電気や電子機器を雷から守るものに、避雷器というのがあります。
避雷器とは、あまり耳慣れないかもしれませんが、簡単に言うと、避雷針みたいなものです。
建物を雷から守る避雷針というのは聞いたことがあるかと思います。
それに対して避雷器は、建物内の電気や電子機器を守るものです。
分電盤用や信号回線用などの種類があるので、使い道によって選ぶとよいかと思います。
雷の被害が火災保険の対象になっているか確認しておきましょう
落雷による被害は、通常、火災保険の基本補償に含まれています。
ただ、注意が必要なのは「何を対象」にした保険に入っているかです。
というのも、火災保険に加入した場合の対象が
- 「建物」
- 「家財」
- 「建物と家財」
のどれになっているかで、被害が補償されるかどうか変わってくるからです。
「建物」か「家財」かの目安はおおまかに以下の表のようになっています。
保険の対象 | |
建物 | 建物本体+門、扉、塀、物置、車庫などの付属物やエアコン、洗濯機など |
家財 | 家具・衣服等の日常生活品など |
この表を見てわかる通り、「建物」のみにしていたら、家具が被災しても補償されません。
反対に「家財」のみにしていたら、建物や車庫などが補償されなくなってしまいます。
ただ、上の表はあくまで目安。
加入している保険会社によって、保険の対象が「建物」と「家財」のどちらに分類されるか判断が分かれてきます。
自分の住んでいる地域の地理や、建物や家財の状況に照らし合わせて、自分の加入している保険の契約内容や保険料が適切か確認しておくことをおすすめします。
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