こんにちは。気象予報士のともみです。
天気予報で「降水確率40%」ってっ聞いたとき、えー40%、どっちなんだって思ったりしますよね。
わかります。1番悩む数字ですよね。
結論から言いますと、私ならもし降水確率40%と聞いたら、折りたたみ傘を持って出かけます。
その理由は、降水確率40%は、気象予報士的には、「やや高い」からです。
気象予報士が、天気予報の原稿を書くとき、降水確率が高いかどうかの目安は以下のようになっています。
- 0%~20%▶低い
- 30%~40%▶やや高い
- 50%~▶高い
つまり、40%だと、確実に雨や雪が降るとは言い切れませんが、降水確率としてはやや高い。
ので、折り畳み傘を念のため持っている方が安心ということになります。
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では、降水確率40%が予想されたとき、洗濯物はどうすればいいのでしょうか。
また運動会や花火などのイベントは・・・?
それぞれの場合にわけてみていきます。
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降水確率40%のとき洗濯物はどうする?
気象予報士として天気原稿を書くとき、「お洗濯指数」に触れることがあります。
これはもちろん、降水確率だけで算出されているわけではありません。
が、
経験的な感覚でいうと、40%になると、「乾きにくい」という予測が出ることが多いです。
そのため、室内に干すか、乾燥機で乾かすといった方法をオススメしたりします。
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運動会は降水確率40%のとき中止か決行か
運動会が中止(延期)か決行かは学校側が決断します。
降水確率40%といっても、たとえば前日まで晴れていた場合や、昨日までザーザー降りで弱まってきたなどあるので一口には言えません。
そこで降水確率以外の予想も判断に入れたほうがいいでしょう。
1番いいのは、天気図を見ると前線が近づいているとか、天気予報で大気の状態が不安定と話していたとか、そういうのを考慮にいれるといいと思います。
ただ、それでもまだ判断が難しいなという時ありますよね。
そんな時はこういう見方もあります。
例えば、
- 0-6時▶降水確率が80%、
- 6-12時▶降水確率40%、
- 12-18時▶再び降水確率80%
になっていた場合、
6-12時は、たまたま雨の止み間になっているだけかもしれません。
それに、今たまたま止み間になっていたとしても、グラウンドはぬかるんでいて、とても運動会を開けるような状態になっていない可能性もあります。
そのため、どんよりとした曇り空で今にも雨が降り出しそう・・・
という時だけでなく、これまでの雨でグラウンドがぬかるんでいることなども考えたほうがいいと思います。
花火は見られるか?
降水確率だけでなく、天気図などで前線や低気圧が近づいているかなども考慮したほうがいいと思います。
花火大会などは、開催日が決まっていて、前々から予定をあけていたり、観覧席を予約していたりする方が多いですよね。
だから主催者の方もなかなか中止の判断は難しいんじゃないかと思います。
そうすると降水確率40%の場合、降ると激しい雨になりそうな場合でなければ、決行される可能性が高いと思います。
登山や海は行ける?
登山や海に行くのは夏が多いと思います。
夏の天気の特徴は、晴れていても、もくもくと入道雲が発生して激しい雨や雷雨になることがあるということです。
そのため、夏の場合は、突然のにわか雨なども多いので、降水確率40%と出ていたら、傘を持って出かけたほうがいいでしょう。
落雷対策については以下の記事をご覧下さい。
【雷の対策】家の中は安全か?注意点4つを気象予報士が紹介
この記事でわかること 雷が鳴っている時、家の中は安全か?というのは気になるところですよね。 実は、家の中にいても雷が入る場合があるんです。 注意しなければならないことは何でしょうか? 自宅での雷対策と ...
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自転車やバイクに乗って大丈夫?
自転車やバイクに乗りたいときに降水確率40%だと迷いますよね。
結論から先にいうと、今降っていなくても降り出す可能性があるので、レインコートを持って行ったほうが安心といえます。
ただもし強い雨だった場合や雪の場合は道路がスリップしやすくなっています。
特に冬場は路面が凍結してアイスバーンが起きていたりしますので、空模様や路面の状況をみてよく判断してきめたほうが安全です。
明日は全国的に冷え込む予報❄️
路面凍結にご注意を⚠️濡れた路面は冷え込みが強くなる日没後に凍結する場合があります💦
ブラックアイスバーンなど凍ってるようには見えないことも…😱
全国的に寒くなる明日。
濡れた路面を見かけたら凍結の可能性を考え慎重に運転を🚗💨https://t.co/h0Q6bmxatR pic.twitter.com/VHYzrkq4RU— JAF (@jaf_jp) February 5, 2020
最後に降水確率40%の定義を紹介しておきます。
降水確率40%とは?【豆知識】
まず、そもそもとして降水確率って?
それは次のように定義されています。
- 特定の地域で、
- 一定の時間内に、
- 降水量1mm以上の、
- 雨または雪の降る確率(%)の、
- 平均値
うーん、わかったようなわからないような・・・そんな感じですよね。
説明していきますね!
まず、①特定の地域、というのはわかると思うので省略します。
②の一定の時間。
降水確率は6時間おきに区切って発表されます。
- 0時-6時
- 6時ー12時
- 12時ー18時
- 18時ー24時
で、ですね。
ここまでは、まあそうだろうなという感じですよね。
よく誤解されがちなのが、次の③の降水量1mm以上なのです。
降水量1mm以上の意味
降水確率100%とかって聞くと、ドバーッと土砂降りの雨を思わず想像してしまいませんか?
違うの?
気象予報士の勉強を始める前の私は完全にそんな想像をしていました。
でも、これって大間違いなんです。
特定の地域全体で、一定の期間内に、降水量が1mmでも降れば、それは降水確率100%
降水量1mmって、1m×1mの箱に深さが1.0mm~1.9mmまで1時間で水がたまる量です。
1.9mm?と思われた方もいるかもしれませんが、小数点以下を切り捨てるため、1.9mmも1mmにカウントされます。
で、ですね。
この1m×1mの箱に深さが1.0mm~1.9mmまで水がたまったのを頭からかぶるのを想像してみてください。
びしょ濡れではないですけど、雨だったら傘をさすくらいの量ではあります。
地面はしっかり濡れる感じですよね。
そして話を降水確率に戻しますが、降水確率100%というのは、この1mm以上が降る確率100%ということです。
ザーザー降りとは限らず、「ん?雨が降ってるな」程度かもしれないということです。
なるほど!
降水確率と降水量は関係ないってことだね。
続いて、「④の雨または雪の降る確率(%)」については文字通りそのままです。
そして、大トリの⑤ 平均値
こちらも誤解が生まれやすいので解説しますね。
平均値の意味すること
メモ
平均値は、0,、10、20、30・・・100%のように、10パーセントごとに表現します。
例えばですよ、
同じ東京でも、半分の地域では降水確率100%の雨なのに、もう半分では降水確率0%の晴れだったとしますよね。
そうすると、東京全体としては降水確率50%になるわけです。
なので降水確率50%だから、雨降ると思ったのに降らなかったっ!!
なんて場合があるわけです。
結局、降水確率40%って
ココがポイント
降水確率40%とは・・・
- 40%という予報が100回発表されたとき、その内のおよそ40回は1mm以上の降水があるという意味。
- 降水量を予報するものではない。