防災

【台風対策】家の中と外で必要な8つのチェックリスト【気象予報士が解説】

この記事でわかること

日頃から気をつけておきたい台風対策。

地球温暖化の影響で、台風による被害は今後さらに甚大化していくと言われています。

そこで、台風が来る前に必要な対策を8項目のチェックリストにしました。

家の中、家の外それぞれで必要な対策とは・・・?

 

台風が来る前にできる対策はしておきたいね。
くまさん
Tomomi
そうだね。家族の中でも共有しておきたいね。

 

こんにちは。気象予報士のともみです。

 

台風で雨と風が強まると、さっきまで穏やかだった川だったのに、あっという間に水かさが増えて、氾濫することがあります。

また、台風の強さは時に、特急電車並みの速さになりますので、物が飛んできて怪我をしたり、窓を突き破ることも。

 

できるだけそういう被害をくいとめておくために8つのチェックリストをつくりました。

1つずつチェックしていきましょう。

 

クリックできる目次

家の中に必要な台風対策5つのチェックリスト

No.内容
1非常用品をまとめておく
2窓ガラスにフィルム
3窓ガラスの近くに物を置かない
4水を貯めておく
5台風被害が保障される保険か確認
6避難場所を確認

 

対策ができた項目の□には、チェックをつけると便利だよ。
くまさん

 

それでは、それぞれの項目について詳しくみていきましょう。

 

① 非常用品をまとめておく

 

まず、非常用品を入れるリュックサックを準備しましょう。

リュックサックにまとめておくと、避難勧告や避難指示が出たとき、すぐに持っていきやすいです。

 

それでは、リュックの中に入れておいたほうがいいものを見ていきましょう。

 

 

まずは食料品から。

 

食料品など

飲料水
乾パンやクラッカーなど
乾燥野菜などのドライフード
レトルト食品、缶詰

 

赤ちゃんのいるご家庭の場合は、 粉ミルク、哺乳ビンも準備しておくとよいでしょう。

 

続いては、日用品です。

 

日用品など

ナイフ、缶切り
鍋や水筒
懐中電灯
□ ラジオ
□ 電池
□ ロープ
□ マッチやライター
ティッシュ
筆記用具
ゴミ袋
カイロ

 

最後のカイロ?と思った方がいるかもしれません。

たしかに台風が日本に上陸するのは7月~10月が多く、寒い時期のイメージはあまりないかもしれません。

 

でも、10月って朝晩と日中の気温差が大きくなる季節なので、夜は肌寒さを感じだす頃。

また、過去に台風が上陸した月を調べると、1990年は11月にも上陸しているので、今後も11月に上陸することが可能性としてはあります。

 

使い捨てカイロも入れておくと、寒さをしのぐのに役立つね。
くまさん

 

そして忘れてはいけないのが、医薬品です。

 

医薬品など

救急医薬品
常備薬
マスク
紙おむつ
生理用品

 

続いては、衣服について。

 

衣服など

下着
タオル
寝袋
雨具
軍手

 

洪水の時は、長靴だと水が入って歩きにくくなってしまうので、スニーカーの方がいいと言われています。

また、足元が見えないときは、思わず足をとられてしまうことを避けるために、杖や閉じた傘は、地面をたたいて確認しながら歩くのに使えます。

 

 

最後は、貴重品やお金についてです。

貴重品・お金など

現金(小銭もあると便利)
預金通帳など
印鑑
健康保険証など
身分証明書

 

最後に、その他として大切なもの。

 

その他

防災頭巾やヘルメット
予備のメガネ
地図

 

② 窓ガラスにフィルム

 

暴風雨によって、窓ガラスが割れることも。

 

割れた窓ガラスが飛び散ったり、風で飛ばされたものが窓を突き破る恐れがあります。

 

対策としては、

  • 飛散防止フィルムを窓ガラスに貼る
  • 防犯フィルムを貼る
  • 養生テープを内側から貼る
  • カーテンを閉める
  • ブラインドを下ろす

 

養生テープを貼る場合は、タテ、ヨコ、ナナメに貼っておくと飛散防止に効果的です。

 

養生テープが売切れてない場合は、ガムテープを代用できます。

ただガムテープを使う場合は、台風が去ったとすぐに剥がさないと、なかなか剥がれにくくなります・・・。

 

注意していただきたいのは、これはガラスの強度を上げるためではないことです。

ココがポイント

飛散防止フィルムを貼ったり、防犯フィルム、ガムテープを貼ったりするのは、窓ガラスの破片が飛び散らないようにするためです。

 

 

風で物が飛んで来たら、フィルムやガムテープなどを貼っていてもガラスは割れるので、カーテンを閉めたり、ブラインドをおろして、窓の近くには近寄らないほうがいいでしょう。

 

③ 窓ガラスの近くに物を置かない

 

窓ガラスの近くにものを置くと危険です。

たとえば掃除機やほうきを窓際においていると、倒れて窓が割れてしまうかもしれません。

 

また、台風対策のためと思って、外にある物(プランターやバットなど)を家の中へ入れる場合も、窓ガラスから離れたところに置いておきましょう。

 

④ 水を貯めておく

 

台風の影響で断水になることがあります。

 

そのため、

  • 飲料水の確保
  • 浴槽やバケツに水をためて生活用水を確保

 

⑤ 台風被害が保障される保険か確認

 

台風で、建物や家財が被害にあった場合は火災保険によって補償されます。

補償される内容は、次の3種類。

 

  1. 水災補償
  2. 風災補償
  3. 落雷補償

 

このうち、風災補償と落雷補償は、火災保険の基本補償に含まれていることが一般的です。

 

ただ水災補償については、別途、加入している必要があります。

もし水災補償が含まれた火災保険に加入していない場合、保障が受けられなくなってしまうのです。

 

いったいどういう被害のとき水災補償の範囲になるか気になる。
くまさん
Tomomi
そうだよね。詳しく説明するね。

 

水災とは、台風、暴風雨、豪雨等が原因で、洪水・高潮・土砂崩れ・落石などの損害を受けることを言います。

たとえば次のような場合。

 

  • 台風で道路の側溝(そっこう)の水があふれて、床上浸水して建物や家財が損壊。
  • 集中豪雨で土砂災害が起きて、建物が巻き込まれて損壊

 

水災補償に含まれる被害は、台風による被害として多くあるものなので、水災補償が対象になっていない保険に加入していると補償を受けられなくなってしまいます。

 

このため、自分が入っている火災保険が水災補償に含まれるかを見直ししておいたほうがいいでしょう。

 

自分に必要な補償がついている火災保険は何か?

逆に、自分に必要ない補償や特約のために、無駄な保険料を支払っていないか?

 

保険スクエアbangでは、火災保険の見直しを無料で診断することができます。

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⑥ 避難場所を確認

どこへ・どのように避難したらよいか、そして、どんな情報を収集したらよいかは、住んでいる地域によって異なります。

 

自分の住んでいる地域のどこが洪水や浸水、河川の氾濫などの危険があるかは、ハザードマップで調べることができます。

またハザードマップでは、どこへ避難したらよいかの情報も地図になっていてひと目で確認できます。

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日頃からチェックしておくことで、いざという時にあわてずに自分や家族を避難することができます。

スマホで簡単に使える「重ねるハザードマップ」の使い方は下の記事にまとめています。

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家の外に必要な台風対策3つのチェックリスト

No.内容
1雨戸や窓にカギをかける
2排水口や側溝(そっこう)の掃除
3風で飛ばされそうなものは固定か中へしまう

 

大雨になったり、風が強くなってくる前のチェックリストです。

それぞれ詳しく見ていきますね。

 

① 雨戸やシャッターをしっかり閉める

 

雨戸やシャッターがある場合は、しっかりとカギをかけて閉めます。

ない場合は、窓にカギをかけて閉めましょう。

 

また、建て付け悪のい網戸は外して家の中にいれておくほうが無難です。

 

近年の台風は最大瞬間風速が40m/sを超えるような猛烈な風が吹くことがあります。

これはどのくらいの強さかというと、特急電車並みのスピード

 

下の表は、風の強さの目安になります。

 

引用:気象庁「風の強さと吹き方」

 

台風は風速17.2m/s~の風になるので、上の表では2段目から下になります。

 

この表を見ると、風速15m/sを超えた時点で、「雨戸やシャッターが揺れる」ので、カギをかけてしっかり閉めなければならないことがわかります。

 

② 排水口や側溝(そっこう)の掃除

 

排水口とは、お風呂場やキッチンなどからの排水が流れ出る穴です。

【台風対策】家の中と外で必要な7つのチェックリスト

 

 

側溝とは、道路にたまった雨水などを排水する溝(みぞ)です。

 

側溝は、雨や風が強いと落ち葉がつもって水はけが悪くなります。

水はけが悪くなると、本来流れるべき水が流れず、浸水してしまう原因になります。

 

意外と知られていませんが、もし浸水が床の上まで達してしまった場合は、修理費用を保険で請求することもできます。

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③ 風で飛ばされそうなものは固定するか家の中へしまう

 

近年の台風の風の強さは、すさまじいです。

ニュース映像で、自転車のみならず、自転車小屋そのものが飛ばされてしまった映像が流れて衝撃だった方も多いと思います。

 

自転車のように、人ですら持ち上げるのが重たいものが空を舞う・・・怖いですね。

自分や家族に当たって怪我をするのももちろん嫌ですが、もし自分の家の庭やベランダにあるものが飛ばされて、万が一、人に怪我をさせてしまったり、人の物を壊してしまったら・・・

 

自転車、物干し竿、植木鉢などは、部屋の中にしまいましょう。

ココがポイント

ただし、窓の近くには置いてはいけません。ガラスが割れる原因になってしまいます。 

 

郵便受けは、台風の影響が強いときは養生テープでふさぐのをおすすめします。

 

そして、洗濯機。

お庭やベランダに洗濯機を置いているご家庭も多いのではないでしょうか?

 

洗濯機には水をいっぱいに入れて出来るだけ重くして、ベルトや紐、針金などで、洗濯機が倒れるのを支えられるだけの強度のある場所に固定します。

そしてふたにはカバーをかけて、コードやホースはガムテープで洗濯機の本体に固定するのがよいでしょう。

 

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Tomomi

大学在学中に気象予報士に合格。 ほかに防災士や化粧品検定1級にも合格。   天気の豆知識や、災害への備え、防災対策、気候にあわせた服装など役立つ情報を発信しています。

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